LEGEND GAMES — 遊びたいゲームを、すぐ遊べる。
AI開発公式発表

Anthropic、Claude Codeに既存ゲームの再現を禁じる新ルールを導入

公開 文: SAVEPOINT AIニュースデスク出典: Steam ニュース、AUTOMATON、4Gamer.net ほか8媒体
画像: Steam ニュース(元記事より)

米AI企業Anthropicが、AIコーディングツール「Claude Code」に、特定の既存ゲームを再現する制作を禁じるルールを追加しました。導入は10月27日頃で、同社の開発者が10月30日にX上で認めています。名前を変えたりオリジナルと称したりしても対象になる一方、オリジナル作品や同ジャンルの作品、自作の素材を使った制作は引き続き可能です。

この記事のポイント

  • Claude Codeに10月27日頃、既存ゲームの再現を禁じるルールが配信された
  • タイトル変更やオリジナルと称した場合でも、特定作品の再現は認められない
  • オリジナル作品、同ジャンルの作品、自作素材を使ったゲームは引き続き制作できる
  • Anthropicの開発者Addy Osmani氏が、知的財産権侵害の防止が目的だと説明した
  • 海外メディアではAIクローンの流行は止まらないとの見方や、開発者の懸念も報じられている

基本情報

対象ツール
Claude Code(Anthropic)
対象モデル
Claude Opus 5.5
導入時期
2026年10月27日頃
公式の言及
2026年10月30日、Addy Osmani氏がXで認める
フラグ名
tengu_heron_brook(ユーザー側で無効化不可と報告)
禁止内容
特定の既存ゲームの再現(改名やオリジナル名乗りも不可)
許可内容
オリジナル、同ジャンル、自作デザインや素材によるゲーム

Claude Codeに加わった既存ゲーム再現禁止ルールの中身

今回の変更を最初に広く知らせたのは、Xユーザーのchasm氏です。同氏は10月30日、Claude Codeに10月27日頃から新しいルールが届いていると投稿し、その全文を公開しました。AUTOMATONや4Gamer.netの報道によると、ルールは「tengu_heron_brook」というフラグ名でAnthropicのサーバーから配信されています。設定でオフにする手段は用意されていないとされます。

ルールが認めているのは、オリジナルのゲーム、特定ジャンルに属するゲーム、ユーザー自身のデザインやアセット(画像や音声などの素材)を使ったゲームの制作です。一方で、特定の既存ゲームを再現することは禁止されました。タイトルを変えたり、オリジナル作品だと主張したりしても、この制限は外れない内容になっています。

Anthropic開発者が認めた「2文の追加」とその理由

chasm氏の投稿には、AnthropicでClaude Codeの開発に関わるAddy Osmani氏が同日中に返信しました。同氏は、モデル「Claude Opus 5.5」で動くClaude Codeのプロンプトに2つの文を加え、他者のゲームの再現から遠ざけるようにしたと説明しています。

理由について同氏は、Claudeを使って他者の知的財産権を侵害する行為は同社の使用ポリシーに反するためだとしています。オリジナル作品などの制作は従来どおり機能させる方針で、適切なバランスを探りながら改善を続けるとも述べました。自分が権利を持つ作品なのに制作を断られた場合は、直接知らせてほしいと呼びかけています。

背景にある生成AIクローンゲームの横行

AUTOMATONは、今回の措置の背景に生成AIを使ったとみられるクローンゲームの大量発生があると指摘しています。例として挙げられたのが、Studio Bitdotが開発する『Needle In A Haystack Simulator: 干し草の中の針』です。開発中の映像がSNSで話題になると、発売前にもかかわらず似た作品が次々と現れました。

さらに、こうした状況につけ込み、クローンを出されたくなければ金銭を払うよう迫る恐喝事件も報告されています。また同メディアは、Anthropicが「Opus 5.5」などでリバースエンジニアリング(解析によるソフトウェアの再現)の能力を制限したのではないかとの報告も以前に出ていたと伝えています。

一方、Steamを運営するValveは、生成AIによるクローンに積極的には介入しない姿勢を示しているとAUTOMATONは報じています。AI企業とゲーム配信プラットフォームで、対応の方向性が分かれている形です。

AIコピーの流行は止まるのか、実効性への疑問

今回の変更は海外メディアでも大きく扱われました。Steamニュースで配信された記事は、このルールがAnthropic自身の法的責任を軽くする助けにはなっても、AIによるコピーの流行そのものを止める可能性は低いとの見方を示しています。Claude以外にもコード生成AIは存在するため、ひとつのツールでの制限には限界があるとみられます。

開発者側の懸念も出ています。80 Levelは、このルールによって自分たちのプロジェクトまでブロックされたと訴える開発者の声を伝えました。GamesRadar+は、話題になったAI活用の『Bloodborne』プロジェクトのような、既存作の再コンパイルやPCへの移植も防ぐ狙いがあるはずだと報じています。chasm氏も投稿で、ゲームの書き直しやMOD制作への影響を問題提起していました。

今後の注目点はルールの線引きと他社の対応

Osmani氏は改善を続けると表明しており、どこまでを「特定ゲームの再現」とみなすかの線引きは今後も調整される可能性があります。正当な権利者やジャンル作品の制作が誤って拒否されるケースがどの程度出るかが焦点になりそうです。

また、今回の対応はClaude Opus 5.5に対するプロンプト追加として説明されています。他のモデルや他社のAIツールが同様の制限を設けるかどうかは、現時点では明らかになっていません。ゲーム業界ではAI活用が広がる一方で、無断複製への対応が改めて問われています。

よくある質問

Q.Claude Codeで禁止されたのはどんなゲーム制作?
A.特定の既存ゲームを再現する制作です。タイトルを変えたり、オリジナル作品だと称したりしても対象になります。
Q.Claude Codeでオリジナルのゲームは今後も作れる?
A.作れます。Anthropicの説明では、オリジナル作品、同ジャンルの作品、ユーザー自身のデザインや素材を使ったゲームは引き続き制作可能です。
Q.新ルールはユーザーが無効にできる?
A.chasm氏の報告によると、ルールは「tengu_heron_brook」というフラグで配信されており、ユーザー側で無効化する設定はないとされています。
Q.自分の作品なのに制作を断られたらどうすればいい?
A.Addy Osmani氏は、自分が権利を持つ作品で拒否された場合は直接知らせてほしいとXで呼びかけています。

出典・参考記事

関連:Anthropic